ウンコマンV3(ロックマンエグゼ)

僕は特に好き嫌いもないですし何でもおいしいと思ってしまう馬鹿舌人間なのですが、人生でひとつだけ本当に不味いと思ったものがあります。

 

あれは三年前―2016年の4月のことでした。

 

ぼくは音楽ゲームオンリーの同人イベントで同人誌を頒布するため、大阪を訪れていました。

その際に宿泊していたカプセルホテルに飲食コーナーがありまして、最終日の夜戯れで入って天丼を注文したのですが、その天丼がまあマズかったのです。

 

茶碗一杯ほどのシケた量の米、マジで甘海老とかなんじゃないかという程小さい申し訳程度の海老の天ぷら、そしてマジでいわしせんべいくらい小さな謎の魚の天ぷら、マジで申し訳程度に乗せられた刻み海苔。

 

そしてショボいだけならまだしも猛烈に臭かったのです。

ブタ箱の飯を「臭い飯」とはよく言いますが、本物の臭い飯とはこういうものなのかと謎に納得してしまったものです。

他にもおいしいものは食べたはずなのですが何も覚えておらず、あの日の天丼だけが衝撃的なほど記憶に刷り込まれてしまったのでした。

 

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飲食コーナーを切り盛りしていたのは見た目30代前半ほどの仲睦まじい夫婦でした。

天丼は臭かったですが、厨房で仲よさげに話しており暖かい気持ちになったことを覚えています。

ふとあの日の出来事が懐かしくなりそのカプセルホテルのHPを見ると、飲食コーナーは消滅し、ただの休憩スペースへと変わっていました。

 

あの仲睦まじい夫婦はどうなったのか?

今どこで働いているのか?

まだ不味い天丼を大阪のどこかで作っているのだろうか?

 

そんなことを考えて、あの臭い天丼が少しだけ懐かしくなりました。