怪談

実体験です。

 

 

これは僕が小学5年生だったときのことです。

当時の僕は週に一回、町の小さな英語教室に通っていました。

 

その英語教室は町の片隅にあるひどく古い空き家を使って行われておりました。

推定ですが築数十年、屋根のトタンの縁は長年の積雪に耐えられずぐにゃぐにゃに曲がり、内装の木材は腐りかけているところもありました。

英語教室の看板がなければ、どう考えても廃墟にしか見えないレベルです。

 

 

その建物は小さく、間取りとしては一階に台所のある居間と4畳半ほどの和室 2階にも同じく4畳半ほどの一部屋のみといった感じです。

居間だったところに机と黒板が置かれて教室として使われており、和室は前のクラスが終わるまでの待合室として使われていました。

 

その和室での話です。

 

当時の僕のクラスは、僕と下級生の女の子2人の3人でした。

時間の都合で僕は若干早く来るのですが女の子2人はいつも直前にやってくるため、いつもその和室で一人で過ごしていました。

 

その和室にはちょっと特徴というか、変わったところがありました。

英語教室として使われている歴史もかなり長いようで、壁には一面に落書きが残されていたのです。

 

下ネタから何気ないつぶやき、自己紹介、メッセージ……

 

毎回10分程度ですが、僕はそのくだらない落書きを見るのがちょっとした楽しみでした。

 

そんなある日のこと、いつのもように落書きを見ていると少し気になる落書きを見つけました。

 

「◯◯(場所)を見ろ!」というもの

後ろを見ろ!とか書いてある系のやつです。公衆トイレとかの落書きでよくあるネタですよね

 

僕は好奇心からそれを追いかけてみることにしました。

しかしそれが結構長かったのです

 

「カレンダーの下を見ろ!」

「窓のふちを見ろ!」

「ふすまの下のとこを見ろ!」

 

指示は目線の高さだけでなく、高い所から低い所 部屋中に縦横無尽に張り巡らされていました。

 

そのまま10分くらい指示を追いかけたころでしょうか。

次の指示は今までのメッセージとは少しようすが違っていました。

 

押入れを見ろ!

 

今までとは違う、赤色のボールペンでそう書いてありました。

 

ふと、古びた押入れに目をやります。

押し入れはほんの少しだけ開いていました。

 

その瞬間僕を満たしていた好奇心はほんのりと恐怖へ変わりました。

それでも、僕の手は押入れに伸びていました。

今考えてみると、どうしてあの時押し入れを開けようと思ったのかわかりません。

 

僕は恐る恐る押入れを開けました。

そこにあったものは……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「キョロキョロすんなアホウ!!」

 

どうやら最後のメッセージのようでした。

僕はなんか悔しくなりました

マジでそれだけです

すみません

 

最近怪談とか怖い話見るの好きだからそれっぽい文章書きたくなったんです・・・